革命前夜
こんばんは〜2020年度、になりましたね。転勤に伴いお引越しなどありましたが落ち着きました!
今回は「革命前夜」須賀しのぶ著です!
この方の作品読んだことがなかったのですが。。。この本を選ぶきっかけはこちらの帯↓↓
ちなみに後ろ側は、
面白そう〜!
そういえば音楽を題材にした作品って多いですよね、私が選びがちなのかもしれないけど、蜜蜂と遠雷とか、マチネの終わりにとか。羊と鋼の森、響けユーフォニアムも。
さてあらすじ!
舞台はベルリンの壁崩壊直前の東ドイツ。日本は丁度昭和か平成に変わる瞬間からお話が始まります。
主人公はピアニストを目指し音大の留学生として東ドイツにやってきた日本人、眞山柊史。異国の地で思ったようにはピアノを弾けずスランプに陥る眞山。そんな中、ある時美しい女性オルガニスト、クリスタの演奏に触れる。その音色に魅了され、彼女に近づくもいっこうに心を開こうとしない。。。
主人公の成長を中心に、激動のドイツとそこで生きる人々を描いた物語。
という感じです。軽い気持ちで手に取ってしまったのですが思っていたより主人公の置かれている状況に理解が追いつかない。。。。
ドイツ、しかもベルリンの壁崩壊前という場所も時間軸も馴染みのない状況です。ベルリンの壁、なんて歴史の教科書で何ページさかれてる???
読んでいてわかったことは、厳しく監視される中で生活する東ドイツの人々が西に憧れて自由を追い求める構図。
発言、行動を監視されており、いつだれが密告するのかわからない、簡単に人を信用できない環境。
ピアノのために留学って華やかなイメージがあるのに、この作品はなんとなくジメジメして暗い雰囲気。おまけに眞山はスランプでもやもやしている。
そのせいか作品になかなか馴染めず読むのがちょっと大変でした。でも帯にめっちゃ面白いって書いてあったもん。。。ということでなんとか頑張って読み続けました。
頑張った結果面白くなかったら読了ツイートすらもやめようと思ってたんですけど。。。
やっぱり面白かったです!
眞山が他の学生たちやクリスタ達と接するうちに、西と東それぞれで生活する人たちの現状、心境を知ることで読者(私)もだんだんと世界観に入り込めるようになってきました。
クリスタ願いや、その他の登場人物たちの願いを叶えるために尽力する様子に正直「いや留学してるんだからピアノに専念して!」という気持ちがないわけではなかったのですが笑
こうした人との関わり合いや情勢を通して考え方や感性が磨かれてピアノにも影響を与えたことは間違いない、。。芸術ってそうやって生まれたり成長したりするものなのかもしれないですねぇ。
一生懸命に練習だけして得られるものは技術だけ。感性とか感情はいろんなところから持ってくるものなのかもしれません。
作品の後半でクリスタの願いが叶ってからも事件が起こり、最後の方は謎解きのような展開でエンタメ性もあり。
勉強にもなるし、面白かったなぁ〜!
眞山の今後も気になる。
主人公や登場人物の今後が気になる作品って面白い作品ですよね。作品に出会う前はなんとも思っていなかった知りもしなかった架空の人物の未来に想いを馳せてしまうなんて、それだけ物語が自分をその中に引き込んでくれた証拠だと思います。
続きが読みたい!と思えるところで終わるのもまたテクニックだとも思うし。
ということで、非常に満足。ただやっぱり帯に書いているほど手放しでおススメはできないかも。最初読むの時間かかるし、読書を普段しない人にすすめるのはハードルが高いかな?
今度手放しでおすすめしたい本をピックアップしてみようかな?
Twitterのハッシュタグのやつ、名刺がわりの10冊を選んでみようかな〜なんて思う今日この頃でした!
それでは長文乱文でしたが、
おやすみなさい!次は何読もうかな〜