アリス殺し
こんにちわ🌸まりあです。
昨日に引き続き急いでブログ記事を書きます。なぜ急ぐかというと、確定申告のように先延ばしにすると記者会見をしないといけなくなるから!
ではなく、記憶が薄れていくからです。刻一刻と忘れて書けなくなってしまいます。というか忘れずにいられるならブログは書かなくてもいいとも思います。最近は読了ツイートをTwitterでもしているし。
というもっともらしい胡散臭い前置きは置いておきまして、今回の記事は
「アリス殺し」小林泰三 著
でごさいます。
主人公、栗栖川亜里は最近、いや、思い出してみると結構長いこと同じ夢を見ていた。それは、「不思議の国」の夢。そこにはアリスやチェシャ猫、三月兎や頭のおかしい帽子屋などの「おなじみの」キャラクターがでてきて、「おなじみの」堂々巡りの会話を繰り広げながら時間が進んでいく。
ある日不思議の世界で、事件が起こる。
ハンプティダンプティが、城壁から落ちて死んでしまう。壁に座って不注意で落ちたのか??事故死かと思いきや、城壁の上、ハンプティダンプティの座っていた部分には不自然に油が。。。
このことからハンプティダンプティの死は事故ではなく他殺によるものであり、その容疑者が「目撃者」の証言によるとアリスらしいのだ。。。。
亜里は目覚めるとおかしな夢を見た、とだけ思い、大学に向かう。すると、ポスドクの1人が死んだとの噂を耳にする。
その後も不思議の国の住人が殺されるたび、目覚めるとこちらの世界でも人が死んでいる、ということから「不思議の国の住人が死ぬたび、こちらの世界でも人が死ぬ」という事実に気づいた亜里達は真犯人を探すことに。。。。!というお話。
ホラーを得意とする作家さんによる殺人事件。不思議の国と、亜里の世界の死がリンクしているために「一度で2度美味しい」、ならぬ「1つの事件で2つの死の描写」が描かれます。
殺人の方法もどんどんとえげつなくなる上にわざわざ事細かに描写してくださるものだから、とてもグロイですね。
特に、中盤で殺される亜里の味方の殺され方は不思議の国でも亜里の世界でも大変残酷です。読んでる時は私も「きゃー!大変だー!」と思いました(語彙力がないためにあまり伝わらないと思いますが、なんかこう、祈るみたいな手に汗を握るとも違うみたいな、うーん🧐)
なので、苦手な人は苦手。ストーリーとしては面白いけど、すべての人に受け入れてもらえる表現ではなかったかなと思います。
あとは、冒頭にも書いたように堂々巡りの会話、というのも大きな特徴ではあるのですが、これもイライラしました笑
「〇〇が××した」という程度の事実を確認するために1ページ半くらい使います。情報量すくな!!!
ビジネス書だったら放り投げるレベルです。小説だから、そういうものだからと思って読まないと最初のほうで挫折しかねません笑
ミステリーはネタバレせずにブログを書くのが大変!!と思っていましたが、表現に関することだけで色々と語りたくなるのもこの作品の魅力でもあるかもしれません。
内容については、
苦手な人がいるかもしれないと先程注意喚起しておいてなんですが、面白くてすごくオススメです。帯に「どれだけ注意深く読んでも、この真相にはたどり着けない」と書いてありますが、本当にその通りでした。
正直真犯人は読んでいればあの人かも、と早い段階でき気づくと思いますし、結構ページが残っている段階で明記されています。最後はもう真犯人とのバトルって感じでそれもハラハラドキドキ!でも面白いのですが、
本当に最後の最後で明かされる真実にはびっくりしました。
えー!それはわからん!でもそっかー!と納得しました。いろんな人にこのえー!そうだったんだー!を味わって欲しいなと思いました。
最後に。単行本と文庫本で出ているこの作品、カバーイラストが若干絵柄が違うのですが、どちらもよくみると共通点があって。最後に明かされる真実のヒントがカバーイラストに描かれていたことに気づき「また、してやられちまったぜ☆」感を味わえます笑
ぜひ、これから読む人はカバーイラストをみて、読み終わってからも見てみて欲しいなと思います!!
それでは、これから一人でラーメンを食べに行ってきます。ふふふ。