本を読むとすぐに感化される人の読書記録

読んだ本の記録がなんとなく誰かの目に触れてほしい気がする。

ムゲンのi

こんばんは〜!まりあです。

今日日中に記事を書いていたのに、うとうとしてリターンボタンを押しながら眠ってしまっていて、記事が消えてしまうという悲しい事件が起きました。゚(゚´ω`゚)゚。

これからは眠気を感じたらこまめに保存します。1000文字くらい書いてたと思うんだけどなぁ。。。

 

気を取り直して今回は 知念実希人 著

「ムゲンのi」です。

文庫化まで待つ派の私ですが、表紙が魅力的過ぎて買ってしまったのです。

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ほら!すごい綺麗〜!

上巻の中心には、主人公の医師、識名愛衣が白衣姿で座っており、下巻には主人公を助けてくれるキャラクター、ウサギのような耳をもつ<猫ククル>が描かれています。

表紙が綺麗だから、というのはその本を読む理由として十分だと思うし、また逆も然り。本は中身が重要だけど、表紙など装丁デザインによって読んでもらえるか、読んでもらえないかも変わってくることもある、かもしれない。

なんだか人間みたいですね。

 

さて、肝心の中身に触れていきましょう、あらすじです。

若き女医は不思議な出会いに導かれ、人智を超える奇病と事件に挑む。眠りから醒めない四人の患者、猟奇的連続殺人、少年Xの正体――すべては繋がり、世界は一変する。眠りから醒めない謎の病気〈特発性嗜眠症候群〉通称イレスという難病の患者を3人も同時に抱え、識名愛衣は戸惑っていた。霊能力者である祖母の助言により、患者を目醒めさせるには、魂の救済〈マブイグミ〉をするしか方法はないと知る。愛衣は祖母から受け継いだ力を使って患者の夢の世界に飛び込み、魂の分身〈うさぎ猫のククル〉と一緒にマブイグミに挑む――。

 

という感じです。

知念実希人氏といえば、医療×ミステリーの作品が多いと思いますが今作はそこにファンタジー要素まで加わっています。「白銀の逃亡者」もちょっとファンタジー要素があるかな?という感じではありますが、他はそこまで非現実的なお話は少なかったように感じます。

今作はかなり大胆にファンタジーで新鮮でした。

前半を読んでいた時は、ま、マブイグミ。。。?ククル??と耳慣れない言葉に戸惑いもありましたが、どんどん引き込まれました。

物語の構成としては、まず患者の「夢幻の世界」に主人公が入り、そこで患者の魂の分身=ククルを探す。ククルに主人公が触れると、患者がイレスを発症するにあたって原因となったエピソードが語られる。エピソードをもとに、愛衣が患者からその苦しみから解放することで現実世界で患者が目覚める。

この流れが患者一人に対するマブイグミ、でありこの患者4人のマブイグミを進めていくうちになんと現実世界で起こっている連続殺人事件や、愛衣が幼少の頃に経験した事件の真相に近づいていきます。

前半は先程も書いたように耳慣れない言葉と世界観に戸惑いつつも、1人の患者のマブイグミが行われる過程が面白くてひきこまれるし、後半ではその患者のマブイグミ自体だけではなく、いろんな伏線が回収されたり新たな真相が発覚したりと怒涛の展開!

ファンタジーながらもその中で納得できるような整合性のある展開で、明かされる真相同士が次々と繋がっていくのがすごいなと思いました。

ミステリーで比較するとすると、以前読んだ「アリス殺し」の最後は

わぁー!騙されたーー!!

って感じだったけど、

この作品に関しては、なんとなくふに落ちる、という感じです。ああ、そっかぁ。そうだったんだねって。

 

また、ミステリーとしての展開の面白さはもちろん、著者の強いメッセージがこめられているところもこの作品の魅力です。というか知念実希人氏の長編小説はだいたいそうだと思います。

ミステリー小説の中には「誰かが殺されて、犯人がわかった!」で終わってしまうものもあると思いますが、知念実希人氏の作品は真相もスッキリ明らかになるし、大抵心温まるメッセージが強く強くこめれていて、読んだ後に本を閉じて合掌したくなるような気持ちになります。

この作品のテーマは愛。

タイトルであるムゲンのiは、「夢幻の世界でマブイグミをする愛衣の物語」、という意味合いと、「無限の愛」という意味でもあります。

私たちは1人で育ってきたわけではない、1人で生きているわけではない。

家族や身近な存在からの愛を受けてきたことで私たちは成長して生きている。

 

私はの場合は、両親も祖母も健在で、私を深く愛して私の成長をずっと支えてくれています。

この作品を読んで改めてそういった存在がいてくれることがありがたいなと思ったし、これからお別れがきても、おそらくずっと空の上から見守って支えてくれている、ということを忘れないようにしたい!と思いました。

最近人事異動を言い渡されて、そういった存在から少し離れて暮らすことになることが決まったところで、1人ナーバスになってしまっていたところだったので今読めて丁度よかった?のかもしれませんね。

離れても、お互いにそういう存在は普段から大切にしていきたいですね!

 

ということで、ミステリーとしてもファンタジーとしても面白くて大満足!な作品でした。

なんかまた眠くなって文章がおかしくなってきたような気がするのでそろそろ寝ます💤

おやすみなさい〜

次のブログは来年かな??

もう一つくらい記事かけるかな。。。?