本を読むとすぐに感化される人の読書記録

読んだ本の記録がなんとなく誰かの目に触れてほしい気がする。

ベルサイユのゆり

こんにちは!今日も軟禁中、まりあです。今回は24時間なので明日の朝8時半までです。早く帰りたいなぁ。

 

さて今回は「ベルサイユのゆり マリー・アントワネットの花籠」

吉川トリコ 著です。

 

マリーアントワネットの日記シリーズですっかり著者の書くマリーアントワネットのお話にハマってしまいました。

参考文献がしっかりしていてどうやら架空の人物は出てこないようですし、勉強になります。

 

マリーアントワネットの日記2冊がマリー自身の語りであったのに対して、この作品は彼女のことが大大大好きでたまらなかった女官長、ランバル公妃の幽霊が、現代のパリの観光客を捕まえて思い出を語る形式になっています。

フランス革命で虐殺された彼女は幽霊となり、王妃が処刑されたことを聞きつけ、彼女もまた幽霊となり、またキャッキャウフフできると目論んでいたのにどうにもどこにも王妃の幽霊は見つからない!一縷の望みをかけてプチ・トリアノンに行ってみても王妃に会えない。。。。!。゚(゚´ω`゚)゚。

そうしていると同じく幽霊になっていたラ・モット夫人に声をかけられる。思い出話をするうちに、あの方はどうなったのかしら、あの方は。。、?と王妃の周りにいた人々について気になり出すランバル公妃。マリーアントワネット様にはまだ会えそうにないし、その前にあの方々に会いに行ってお話を伺って王妃に捧げる薄い本を作りましょう!!

ということでランバル公妃がマリーアントワネットと深い関係にあった人々に会いに行って集めた、それぞれの視点からみたフランス革命のお話の本です。

 

ランバル公妃、ラモット夫人をはじめとして髪結い師のレオナールやカンパン夫人、ポリニャック侯爵夫人、ルイ15世の公妾デュ・バリー夫人などなど、様々な視点から語られるフランス革命や王妃への思いが興味深い一冊です。

マリーアントワネットの日記で敵対、というか悪者として描かれていたデュ・バリー夫人の境遇や公妾になった経緯など、前作では知らなかった部分を知ることができて興味深かったですね。

 

私が一番面白いなと思ったのは、王妃の服飾担当、ベルタン嬢のお話。

女は20歳そこそこで結婚するのが当たり前の時代に25を過ぎても独身で仕事に没頭する様子を後ろ指刺されながらも信念を貫き通す!現代よりも女性が仕事をすることに対して理解が得られなかった時代に自分の才能ひとつで一世を風靡する、その姿に痺れる憧れる!というやつですね!!!

客と商人、というビジネスライクな関係ではあったものの共に作品を作るうちに意気投合しする王妃とベルタン。ルイ16世が亡くなった際の喪服に至るまで用意するなど、自分の身が危うくなってからも王妃に仕える彼女の胸中も語られており、感動しました。

 

また、ただ単純に私がファッションが好き、というのもあってすごく共感できる部分がありました。

王妃とベルタンのスローガン、「モテとかマジ糞」=女性が装うのは殿方のためではなくあくまで自分のため。男性を誘惑したり、条件の良い結婚相手を見つけたりするためのお洒落も、自分のため!

というのがホントそれすぎてびっくりしました。

この部分も本当に史実に基づいているのでしょうか??だとすると人類はこんなに前から答えにたどり着いてたのに今もファッションについて同じような論争をしているの??と思ってしまいますね。

この時代のファッションについて書かれている本もあるし、ベルタンを主人公にした漫画もあるようなので、もうちょっとここら辺は掘り下げてみたいなぁ。。。

 

 

それぞれの胸中を知った今、もう一度マリーアントワネットの日記を読み返してみたくなりました!3冊は一気に読むのがおすすめだ!と思います。

ということでこの3冊セットは私のイチ押しにしよう、そうしよう。

 

ではみなさんごきげんよう